介護職は、聞き上手になるべきである!
介護の仕事をする時に、どのようなスキルが必要かと悩む人は多い。現状の介護現場の問題を考慮した上で挙げるとするなら、まずは聞き上手になってコミュニケーションを図るスキルが重要だろう。介護を困難にしてしまう要因の一つに認知症の発症があり、その予防に務めることが介護現場に求められている。心身の機能が低下してしまって、要介護の常態になってしまっている高齢者は、思考能力も低下してしまいやすい。そのため、頭を使う機会が減ってしまい、認知症を発症してしまうケースが多発している。
そこで、思考能力を高める方法として、コミュニケーションが注目を集めている。高齢者に話かけ、思い出話を聞き出したり、日常会話をすることが認知症予防に効果を発揮しているからだ。スタッフが一方的に話しかけるのではなく、高齢者が自分で過去を振り返ったり、自発的に楽しく話したりすように促すことがポイント。つまり、重要になってくるのが聞き上手であるということなのだ。認知症が始まると同じ内容を繰り返し話すことがあるが、それを踏まえた上で、新しい話を聞き出していくスキルが欠かせないのである。毎日少しずつでも異なる内容の話を高齢者から聞き出し、会話を成立させていくことが認知症の予防に繋がったり、認知症の進行を止めたりするのに役立つのだ。
介護施設で働くために役に立つスキルを身につけたいと考える時は、食事や入浴の介助といった技術と同じくらい、相手の話に耳を傾ける聞き上手になることも大切だということをぜひ知っておいて欲しい。